08.ゴリラと人間 -------------------- 「おーい、和田」 和田はチームスタッフから１通の封筒をわたされた。ジョーさんにも同じ手紙がきたそうだ。 手紙を開けてみると、「五輪会」のお知らせという便箋が・・・・・・・・・・・・・ 「なんだろう」 打ち上げの案内であろうか？それとも最近話題のW杯に関するものであろうか？ 「今日は雨で中止だし、ジョーさんにでも相談してみるか、１位でプレーオフいけそうだし」 和田「ジョーさん」 城島「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 和田「（ジョーさんって、ときどき喋らないことがよくあるよな・・・・・・・・・） ジョーさん、五輪会とやらどうしますか。たぶん打ち上げか、今話題の野球のＷ杯に関する案内ですよ。 ほら、1流のメジャーリーガーと戦うっていう」 城島「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 和田「ジョーさんは行きますよね」 城島は小さく頷いた。 和田「この五輪会には、日本一のチームのメンバーとして参加できるように頑張りましょう。お疲れ様でした。 （何を考えているか、相変わらずわからないな）」 和田にとって城島は、捕手としては言うことがない、 体で引っ張ってくれる頼れる兄貴であったが、普段の城島を理解することはできなかった。 そう、城島は、とても明るくチームをまとめることもあれば、 何も喋らず憮然としていることも多かった・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 戻る